2018年7月31日火曜日

【伝えたいことが伝わる聴く力】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


タイトルを見て、違和感を持った方も
多いのではないでしょうか?

伝えたいことが伝わる伝え方の間違い
ではないのかと。

これは間違いではなく、今回お伝え
したいことは、“伝えたいことが
相手に伝わる為には、聴く力が
欠かせない“ということ。

その理由をお伝えします。

伝えたいことが伝わる伝え方ができる
人が共通してできていることがあり
ます。

それは、「相手の中に受け皿を作る」
ということ。
言い換えると、「相手が聞く準備が
できたことを確認してから伝える」
ということ。

具体的には、3点あります。

1点目。
まず、相手の状態を把握する。
今受け止められる状態なのかどうか
溢れているような状態なら吐き出して
上げることが先になります。

2点目。
聞いても大丈夫という安心感を
与える。
社長が社員に「ちょっといいかな?」
と言うと、通常社員は身構えるもの。
先に一言、安心感を与える前置きを
意識することが大切。

3点目。
聞く価値があるという重要感を与える。
話の趣旨が相手にとってどんな価値が
あるのかを意識的に伝える必要が
あります。

これらは、相手の心の声を聴いて
配慮するということ。
こうして、相手の中に受け皿を用意
した上で伝えるから伝わるのです。

かつて国連紛争調停官として活躍
された国際ネゴシエーターの島田
久仁彦氏は、その著書
『交渉プロフェッショナル』にて
こう述べています。

『大事なことは、互いに「一緒に
結果を導き出した」という達成感を
共有することです。そのためには、
一にも二にも信頼関係の醸成と
構築が重要です。』

また、「ひたすら相手の話を聞く」
という項において

『交渉や調停の世界でも、いかに
相手に話をさせるかということが
決定的に重要です。知らず知らずの
うちにこちらに有用な情報をどんどん
与えてくれますし、何より「自分の
主張を聞いてくれた」という気持ちに
なってもらうことで、合意への道のり
がスムーズになるからです。』と。

”伝えたいことが伝わる”という
観点で言うと、「交渉」は、相手が
納得して合意に至るまでを網羅
するので難易度が高く、参考に
なることと思います。

少しでもヒントになれば幸いです。

伝えたいことが伝わる為には、まず、
相手が聞ける状態にあるのかどうか
心の声を聴くことを意識してみる
ことがお勧めです。


“社員の幸せを願う社長”の幸せを
トコトン応援する
聴く力コンサルティング

2018年7月26日木曜日

【愛されるリーダーは、部下の価値観を汲み取る】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


社員経験のある社長とない社長。
社員との接し方で、スタート段階に
おいて、差が出やすいことの一つに、
社員の価値観を汲み取ろうとするか
しないかがあります。

起業当初から数年、必死で走り続け、
業績が安定してきた時期に、中堅で
頑張ってきた社員がポツポツと辞める
会社と、次の成長軌道に乗る会社が
あります。

この違いは一体何なのでしょう?

大きな要因として、現場の社員に
とって、遣り甲斐のある仕事になって
いるのか。

それとも、やらされ感のある仕事に
なっているのかという違いがあり
ます。

この“やらされ感”になっている
要因について考えてみると・・・。

多くは、直属の上長が、部下に任せて
いる仕事の意義、目的を明確に伝え
きれていなかったり、部下が大切に
している価値観を汲み取ることなく、
頭ごなしに指示命令だけし続ける
ことで、部下が自分の意思は尊重され
ないという認識を固めてしまうから。

実にもったいないことですね。

逆に、遣り甲斐のある仕事になって
いる職場の上司(人望があり、
愛されるリーダー)は、部下が大切に
している価値観を丁寧に汲み取り、
任せる仕事の意義、目的をその
価値観につながる形で伝えることが
できる人。

例えば、車の部品製造ラインで働いて
いる若手社員で、人の役に立つ仕事が
したいという価値観を持っている場合。

上司が、納期と不良品を出さないこと
だけに汲々として、その若手社員の
価値観を汲んだ声かけができていないと、
やらされ感になってしまうのは自然な
こと。

逆に、上司が、彼の仕事ぶりに対し、
やってくれたことがいかに、お客様の
喜びにつながるか、その前に、会社に
とってどんな貢献につながっている
のかを称える声かけをしてくれると、
“遣り甲斐”につながるのは間違い
ありません。

このちょっとした、相手の気持ちを
汲んだ声かけができるかどうかで、
人のやる気は大きく変わります。

それができる上司を育てるには、
まず、社長が、幹部やリーダー
クラスの社員に実行できているか
どうかが重要です。

大切なことは、日頃から、社員の
様子を好意的関心を持って観察する
こと。

特に、どんな時に素の笑顔を見せる
のかに注目すると会話のきっかけが
掴みやすくなります。

世代の離れた社員の気持ちは
なかなかつかみ辛いもの。
それは、向こうも同じ。

だからこそ、謙虚にわかろうとする
姿勢が、好感を生みます。

まずは、彼らの見ている世界に
興味を持つことから始めてみる
ことをお勧めします!


“社員の幸せを願う社長”の幸せを
トコトン応援する
聴く力コンサルティング

2018年7月23日月曜日

【愛されるリーダーは、お墓参りを欠かさない】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


感謝力を測るバロメーターには
どんなものがあるでしょうか?

経営の神様、松下幸之助翁は、
社員が5000人、1万人、5万人と
増えていくと、“頼む気持ち、拝む
気持ち、祈る気持ち“が大切と
仰ったそうです。

頼む、拝む、祈るというと、手を
合わせて厳粛な気持ちで深くお辞儀を
するイメージが浮んでくるのでは
ないでしょうか。

この“頼む、拝む、祈る“気持ちを
湧き起こしやすい場面といえば、
お墓参りを想像する方も多い事と
思います。

お盆、お彼岸、お正月、月命日など
頻度の違いはあれ、行くとご先祖様
との対話を通して、改めて生かされて
いることに感謝し、自らを省みる
良い機会となっているのではない
でしょうか?

『なぜ、うまくいっている会社の
経営者はご先祖を大切にするのか』
天明茂(公認会計士)著、という本が
あります。

その中で、著者の天明氏は、恩師の
指導に、「百日墓参」というのがあったと
記されています。

倒産した会社の社長には再建計画が
承認されるまで毎日墓参を続けるよう
指導し、それを実行することによって
社長の心に変化が起こり会社の再建に
生きたと思われると述べています。

また人間性向上の四段階をこう述べて
います。

恩の自覚(生み育てていただいた、
おかげさま)
    ↓
感謝の芽生え(ありがとう、感謝
します)
    ↓
報恩の心(お礼、お返ししたい)
    ↓
社会貢献の心(人に尽くしたい)

正に愛されるリーダーに相応しい
あり方ではないでしょうか!

つまり、社員から尊敬され愛される
リーダーは、感謝力が高く、その
象徴的な行動の一つとして、
お墓参りがあると言えるのでは
ないでしょうか。

何か最近、物事がうまく進まない
とか、逆に想像以上のペースで
物事がうまく進んでいる時とか、
自らを省みるきっかけとして、
お墓参りをお勧めします。

遠くてなかなか行けないときには、
神棚や仏壇に手を合わせてご先祖様と
対話する時間を持つのもお勧めです。

大切なことは、生かされている存在で
あることを忘れずに、自らを省みる
習慣を持つことなので。

より良い未来を創造する上で、
“ご先祖様の声を聴く“気持ちを
忘れずに今を丁寧に生きて
行きましょう!


“社員の幸せを願う社長”の幸せを
トコトン応援する
聴く力コンサルティング

2018年7月20日金曜日

【愛されるリーダーは、自己開示力が高い】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


「愛されるリーダー」と聞くと、
どんな人物を思い浮かべます
でしょうか?

いつも笑顔で周りを明るくする人。
社歴、年齢、性別関係なく、個々の
話に心から耳を傾けてくれる人。

責任は自ら引き取り、手柄は部下に
渡す度量の大きさを持つ人。
今の環境に振り回されることなく、
最適な環境を生み出すことが
できる人。

などなど。
挙げればきりがないのではない
でしょうか?

そんな中、あまり注目されにくい
のですが、実は重要度が高いのが、
この“自己開示力”。

しかも、その伝え方が大事。
励ますつもりで失敗体験を話した
ことが、「やっぱり無理!」という
気持ちを強化してしまうリスクも
あったり。

さらなる上を目指してもらおうと、
自分の成功体験を伝えたところが、
「ただの自慢話」にしか聞こえず、
うんざりされてしまったり。

誰もが何度となく、そんな失敗を
してしまった覚えがあるのでは
ないでしょうか?

では、愛されるリーダーの自己開示は
一体どこが違うのか?

それは、ズバリ『相手目線』

いやいや俺(私)だって相手目線で
伝えているつもりなんだけど、
反応が思わしくないんだ。

と言う方もいらっしゃるのでは。

そういう方との違いは、話しながら
『俯瞰目線』を持てているかどうか。

どちらも動機は善。
目の前の社員を元気付けたいとか、
もっと上を目指してほしいとか、
そういう思い。

ただ、スタートはそうでも話し始めた
段階で、話す内容にのめり込んでいる
自分に気付いたことはないでしょうか?

俯瞰目線を持っているリーダーは、
その対話全体の方向性を
コントロールしています。

愛されるリーダーは、対話の最初から
最後までその目的から目を離しません。

目的が、社員の成長を促すことと
定めたらあくまでそこに必要なこと
だけを自己開示します。

人はどうしても自分の体験談を語り
始めると、当時の事が次々と思い
出されて、それをまた語りたくなって
しまいます。

その気持ちをいかに自制しながら、
当初の目的に添った対話に専念
できるかが大きな分かれ目。

もう1点。
自己開示力に関して重要なことが、
『自分を受け入れる力』。

自分が得意なことも苦手なことも
ありのままに受け入れる力。

人は、自分を受け入れられる範囲で
しか人を受け入れることはできません。

自分の弱いところも丸ごと受け入れ
られる人が、自己開示力も高く、
愛されるリーダーとなるのです。

人のことを絶対許せないという思いが
強く出る方や、自己開示することに
内容によって抵抗を感じる方は、
ご自身の心の声に耳を澄ませてみる
ことをお勧めします。

相手の心の声を聴く上で、欠かせない
のは、自分の心の声を聴けるように
なること。

愛されるリーダーへの一歩は、そんな
ところからも始められます。


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聴く力コンサルティング


2018年7月16日月曜日

【人望のあるリーダーほど、ネガティブ情報を積極的に聴く】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


・お客様から社員が褒められた。
・新入社員が初契約を獲得した。
・お怒りだったお客様が、社員の誠実な
対応でファンになって下さった。

こうした嬉しい報告は、リーダーなら
誰もが喜んで聞きたくなる話。

では、下記のような話はどうで
しょう?

・経理から、営業の〇〇さんの
ことで不満が出ている。

・お客様からのクレームに対して、
営業と開発がいがみ合っている。

・中堅幹部のAさんが辞めたいと
言ってきた。

あなたなら、どんな姿勢でこれらの
話を聞くでしょうか?

会社の体質はネガティブ情報(社員の
困り事やお客様や取引先の困り事等)
の扱い方に表れます。

トップや幹部が、臭いものには蓋
的な対応をする会社は、現場で
問題があっても上に正確な報告が
上がらない隠蔽体質が出来上がり
ます。

一方で、トップや幹部がネガティブな
情報ほど積極的に聴いて即対処する
会社は、風通しが良く、正確な報告が
時間差なく上がる美しい体質が
出来上がります。

当然のことながら、前者では、
トップや幹部は社員からの人望が
薄く、後者は厚くなります。

では、人望の厚いトップや幹部は
最初からネガティブ情報を積極的に
聴く事ができたのでしょうか?

それはNO。
勿論、最初から覚悟ができている
リーダーもいますが、多くは、当初、
ネガティブ情報はできることなら
受け取りたくないと思うのが人情。

そこで何度か痛い思いを何度か重ねる
中で、耳の痛い話ほど真摯に聴いて
素早く対処することで、ピンチが
チャンスに変わるという体験を
します。

これを一度経験するとしめたもの。
ネガティブ情報を積極的に取りに
行くようになれます。

大事なことは、ネガティブ情報に
接した際、それを“何のチャンス”と
捉えることができるか。

例えば、先の、経理の人の不満なら、
「営業マンの上長の指導力を高める
チャンスかもしれない」とか。

「双方の手間が省けるシンプル
ルールができるチャンスかも
しれない」とか。

次の、営業と開発の件なら、
「社内交流を増やすチャンスかも
しれない」とか。

「経営理念に基づく各部署の
行動指針をより具体的にする
チャンスかもしれない」とか。

「これは何のチャンスだろう?」を
口癖にすると、ネガティブ情報に
向き合う気持ちが確実に軽くなり
ます。

“困ったな”と思った時こそ、チャンス。

是非、お試し下さい!


“社員の幸せを願う社長”の幸せを
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2018年7月9日月曜日

【魅力的なリーダーは相手主役の会話ができる】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


魅力的なリーダーと言うと、どんな
方が思い浮かぶでしょうか?

著名な経営者、歴史上の偉人、また
身近で目標としている経営者の方が
いらっしゃるかもしれませんね。

その方々に見られる共通項としては
どのような要素があるでしょう?

例えば、
・決断力がある。
・包容力がある。
・明確なビジョンを持っている。

・困難に直面しても動じることなく、
泰然自若としている。
・明朗快活でエネルギッシュ。
・先見の明がある。

・すべての責任を負う覚悟を持ち、
功は部下に譲る度量の大きさがある。
・個々の強みを引き出す力がある。
・圧倒的な成果を上げている。

まだまだあると思いますが、社員との
対話において、私が最も大切だと
考えているのが、“自分主役ではなく、
相手主役の会話にすること“。

そうすると、相手の社員は、社長が
自分のことを大切に扱ってくれている
ことが伝わり、意気に感じてやる気も
高まります。

例えば、・・・
「明日の新規のお客さんの準備は
できたか?(現場で俺に恥をかかせる
ようなことはないだろうな!)」
()内は心の声。

と言われるのと、

「明日の新規のお客さんに対して
どんな準備を考えている?(今回は
どんなチャレンジをするつもり
なのか)」

と言われるのでは、()内の思いが
表情に表れやすいと言う事実を
踏まえると、受け取る印象は段違い。

前者は、「俺に迷惑をかけるなよ」
という自分主役のメッセージ。

後者は、「君の考えを聞かせてくれ」
という相手主役のメッセージ。

どちらのメッセージを受け取った
方が、「このリーダーについて
行きたい!」と思うかは明らか。

ところが、多くの多忙なリーダーは、
前者のパターンにはまりがち。

一方、魅力的なリーダーは、一般に
多くの失敗を経て、後者にたどり
ついています。

それは、社員の成長こそ、会社の
成長の源泉ということが痛いほど
身にしみているから。

会話を相手主役に変えると、
社員が活き活きとしてきます。

もし、社員が自分の意見をなかなか
言わないなぁと感じることがあれば、
是非、会話を相手主役に変えてみる
ことを意識してみて下さい。

誰もが、本来、仕事で自分の出番を
感じて遣り甲斐を持って働きたい
もの。

「今の会話の主人公は誰になって
いたか?」と問い直すことから
始めてみることをお勧めします。


“社員の幸せを願う社長”の幸せを
トコトン応援する
聴く力コンサルティング

2018年7月4日水曜日

【人の心を動かす言葉を操るリーダーは聞き上手】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


人の心を動かすリーダーとそうでない
リーダーとの違いは何でしょう?

それは、・・・

「人に対する興味・関心の高さ」

なぜか?

人の心を動かすには、感情の機微に
通じ、痛みに深く共感できる必要が
あるからです。

この痛みに深く共感できるからこそ、
喜びを共有する際の気持ちも数段
味わい深いものになり、人の心を
動かす言葉を操れるようになる
のです。

経営者は勿論、経営幹部の方々
ともなれば、大小様々な挫折を
乗り越えた体験をお持ちのことと
思います。

特に辛い時期に相談に乗ってくれ
たり、心から受け止めてくれた先輩
経営者やメンター的存在の方の
ことは決して忘れていないはず。

そういう人がかけてくれる言葉は、
「自分をよく理解してくれている」から、
ちょっとした一言でも心に沁みるもの。

とはいえ、誰もがそんな一言を最初から
言えるわけではありません。

まずは、従業員一人一人のことに
今よりもちょっと興味・関心を
持つことから。

彼らが人生で大切にしていることは
何なのかに興味を持つと、自然と
普段の会話の中身が変わってきます。

社員の立場で、社長が自分の大切に
していることに興味を持ってくれる
ことは嬉しいこと。

わかろうと興味・関心を持って聴く
ことで、相手に響く言葉が何かを
掴む事ができます。

但し、注意が必要なのは、わかろうとする
にも2種類あって、一つは、彼(彼女)は
どんな素晴らしさがあるのだろうという
姿勢で聴くこと。

もう一つは、彼(彼女)は何か裏が
あるんじゃないかと疑いの気持ちで
探ろうとすること。

当然、前者は相手にいい影響を与え
ますが、後者は悪影響を与えてしまう
ので要注意。

善意で自分のことを見ているのか、
猜疑心で見ているのかは、相手には
すぐ伝わってしまいます。

彼(彼女)は会社にどんな貢献をして
くれるのかだけではなく、世の中に
どんな良い影響を与える存在なのか
という視点も持って、是非、関わって
みて下さい。

きっと、彼(彼女)のこれまで表面化
してこなかった新たな可能性が開花
して行く事と思います。

相手の善意と可能性にフォーカスして
一歩踏み込んで聴く勇気を応援して
います!


“社員の幸せを願う社長”の幸せを
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聴く力コンサルティング