2018年6月29日金曜日

【自立型リーダーが育つ組織のトップは”待ち上手”】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


私が支援してきた社長さんたちの
特徴の一つに「せっかち」があり
ます。
“それいい!”と思ったら即実行!

これは社長にとっては紛れもなく
長所。変化の激しい時代において
スピード経営が求められる中、
決断、実行のスピードが早いのは
強みになります。

ただ、一方で、弊害もあります。
社員に対しても、自分と同じ
スピードを今すぐ求めてしまうこと。

思っていた時期にできていないと
イライラして直接怒りをぶつける
場合もあれば、幹部に「なんで
あいつはできていないんだ!」と
怒る場合も。

このパターンは、社長の顔色を伺う
依存型の社員を育ててしまいます。

そこから、そういう接し方が及ぼす
社員への悪影響を深く認識した方から
焦点の当て方が変わってきます。

気付いたことを「早く実行するには
誰に何をやらせるか」という発想
から、「これを誰に任せると、本人
にとっても周りにとっても良い成長の
機会とすることができるか」という
発想への転換。

前者は、自分がどうしたいかのみに
焦点が当たっていたのが、後者は、
自分がやりたいことを、社員の成長の
機会にどう上手くつなげることが
できるかというところに、焦点が
当たるようになっています。

このプロセスで、社員の現在地を
よく把握しようとする姿勢が芽生える
ことで、聴き方にも変化が現れます。

その1つが、“待ち上手”になること。
これが、自立型リーダーを育てる上で、
大きな威力を発揮します。

「ああしろ」「こうしろ」ではなく、
「あれどうなっている?」
「これどうなっている?」
「それができる為には次にどんな手を
考えている?」
「時間と予算に制限がないとしたら
どんなことをしてみたい?」

などといったことを問いかけ、相手の
言葉を待つ。
この待つ時間が相手の思考訓練に
なります。

慣れないうちは、すぐには出てこない
のですが、ここはグッと我慢。

角度を変えながら問いかけ、本人の
考えが何かしら出てくるのを、信じて
待つ。

“待ち上手”の土台をなすのが、この
社員の成長を信じて見守る気持ち。

この気持ちが、元々「せっかち」な方
だとは思えないほど、周囲から見て
ゆとりを生み出します。

社員からすると、以前は、何か言うと
社長に怒られると思っていたのが、
近頃は、自分の考えを言っても
受け止めてもらえると思えるように
なると安心していろんなアイディアを
伝えてくれるようになります。

自立型リーダーを育てる“待ち上手”。
最初の一歩は、「〇〇しておいて」と
指示・命令する前に、
「これどう思う?」
と質問して間をとるところから。

最初は手間に感じても、社員の
成長こそ会社の利益を生み出す
源泉ですから。

「せっかち」な社長の「待つ勇気」を
応援しています!


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2018年6月27日水曜日

【明るい出口を意識して聴く】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


従業員の具合が悪そうな時、
お客様から何かクレームを受けた時、
従業員が何か失敗した時など、
彼らとどんな関わり方をされている
でしょうか?

報告、連絡、相談の中でも、
ネガティブ要素が入っている時に、
そんなつもりはないのに、聴いている
うちに不快感で体中が満たされ、
とげとげしい終わり方になって
しまったご経験は誰しもお持ちでは
ないかと思います。

トップと従業員の直接の接点は、
すべてが育成の機会。
目の前の事態にどう対応するかを
従業員はよく見ています。

大切なことは、どんな厳しい状況に
追い込まれたとしても、感情的に
取り乱すことなく、ピンチを
チャンスと捉え、終わり際をいかに
明るくするか。

この対話の終わり際が、暗いトーンに
なるのか、明るい希望を感じさせる
ものとなるのかは、その後の部下の
仕事ぶりに大きな影響を与えます。

従業員のパフォーマンスを上げる
シンプルな方法は、ご機嫌で仕事を
してもらうこと。

私が28歳の時、ゼロから会計の
アウトソーシング事業を任された際、
私を入れて5人だった時に一度に
3人の社員が辞めたいと言ってきた
ことがあります。

しかも残ってくれたのは、当時、
一番苦手だった女性。
心に鉛のような鈍い重みを感じながら
怒鳴られるのを覚悟で、社長に
報告した時の反応に驚かされました。

電話だったのですが、なんとも
明るい声で「あ~、よくある、
よくある、また、・・・」と。

言葉はよく覚えてないのですが、
とにかくメッセージとして受け取った
のは、「よくあることだから
気にするな、次がんばれ」といった
こと。
これには救われました。

お陰で真っ暗闇を放浪しているような
気分から、太陽の光を浴びて
生き返ったような感覚になり、
新しい組織づくりに邁進することが
できました。

ネガティブ要素を持った従業員からの
報告、連絡、相談にどう対応するかは
その後の、彼らのパフォーマンスに
甚大な影響を及ぼします。

こういう時の対応が上手いトップには、
ある共通項があります。
それは、「すべての体験は未来の糧に
なるという信念がある」こと。

ピンチの時ほど、打たれ強いタフさを
身に付けさせるチャンス。
従業員が沈んでいる時に、いかに
気分を上げられるトップでいられるか。

日頃から「明るい出口を意識した
対話」を実践することで、従業員の
高いパフォーマンスを引き出して
行きましょう!


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2018年6月17日日曜日

【不機嫌マネジメントからご機嫌マネジメントへ】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


お客様の立場で、その会社へ一歩
足を踏み入れた時、いつもまるで
光が射したかのような明るい会社も
あれば、逆にいつもまるで薄明かりの
地下室にでも案内されたかのような
暗い会社もあります。

その違いは一体どこからくる
のでしょうか?

勿論、業績が良い時は明るく、
業績が悪い時は暗いということも
あるでしょう。
でも、それだけでしょうか?

会社の雰囲気を作っている大本は
まぎれもなくトップである社長。

従業員は社長のことをよく見て
います。特に機嫌が良いか悪いか
には、とても敏感です。

なぜなら、自分の仕事に大なり小なり
影響があるから。

例えば、お客様からのクレームの報告
を受けるとすぐ不機嫌になってしまう
社長の下で働く場合。

従業員はどんな忖度をすることが
考えられるでしょう?

社長の逆鱗に触れるのを避けるため、
クレームを矮小化して伝えるかも
しれませんし、事によっては
報告しないかもしれません。

社長の立場では、そんな馬鹿なことを
すれば、もっと俺(私)に怒られる
だけじゃないか!と思われるかも
しれませんが、従業員の立場だと、
いかに社長の怒りから免れるかを
最優先してしまいがちなので、
真実の情報が上がってきにくく
なってしまいます。

こういう職場環境では、従業員は
本音を覆い隠し、事なかれ主義に
陥りやすくなってしまいます。

逆に、クレームの報告を受けた際、
歓迎の姿勢で受け止め、ピンチを
チャンスに変える手立てを打てる
社長の下で働く場合。

従業員の立場からすると、もっと
小さなクレームからでも報告しよう
とか、まず、何かあったら些細な
ことでも相談しようという気持ちに
なるもの。

前者と後者で会社の雰囲気には歴然と
違いが現れます。

明るい会社を作ろうと思えば、どんな
時もご機嫌でいようと努力する必要が
あります。

ご機嫌でいるというのは、どんな
状況に陥っても、泰然自若として
危機も事態好転の機会とする腹が
決まっていること。

昭和の政財界のリーダーが師と仰いだ
安岡正篤氏は、「照心語録」にて以下の
ように記しています。

「人間の徳性の中でも根本のものは、
活々としている、清新溌剌であると
いうことだ。

いかなる場合にも、特に逆境・有事の
時ほど活々していることが必要
である。

その人に接すると自分までも気が
爽やかになるという、これが人物の
最も大切な要素だ。

そしてかくのごとき人であれば必ず
役に立つ。」

従業員が社長の顔色を伺うのではなく、
お客様の方向を向いて最大限の力を
発揮できるよう、不機嫌を克服し、
清新溌剌として、ご機嫌な状態で
マネジメントして行きましょう!


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2018年6月13日水曜日

【雰囲気のいい会社に欠かせない聞き上手なリーダー】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


雰囲気のいい会社とはどんな会社
でしょう?

社内に笑顔が溢れている。
常に意見交換が活発に行われている。
掃除が行き届いていて、社内が
ピッカピカ。
朝から元気な挨拶が飛び交っている。

積極的失敗を奨励する風土がある。
厳しさと温かさのバランスがいい。
誰もが主役になるチャンスがある。
助け合うが、甘やかさない。
誰もが成長実感を持てている。

などなど。
そうありたいけど、現実はなかなか
難しいと言う会社も多いのでは
ないでしょうか。

こういう会社には、幹部にも現場
リーダーにも大抵聞き上手で、
部下からの信頼が厚い人物が育って
います。

勿論、元々天性の素質を持った方も
いらっしゃいますが、役割として
メンター役をやるようになってから
とか、部下を持つようになり失敗
経験を大小重ねる中で、力をつけて
行く方がたくさんいます。

ここで言う聞き上手とは、決して
受身的なものではなく、部下に
積極的に関わる姿勢を持ったもの。

部下一人一人の仕事面だけでなく、
人生全般の関心事にも関心を持ち、
彼らの心の声に耳を傾ける姿勢を
持ったもの。

部下からすれば、何を話しても
受け止めてもらえると言う安心感
があり、相談しやすく、頼れる存在
になっているのは間違いありません。

こういうリーダーを育てられたら
頼もしいですね。

実は、多くの会社で、素質はある
のに、聞き上手ぶりを本当の意味で
発揮できていない方々がいます。

その要因は、本音が言いにくい風土に
なっていたり、本人が疲弊していて
人の話を聴く余力がなくなっていたり
しているから。

ただ、こういう人に本領を発揮して
もらうのは、そう難しい話では
ありません。

それは社長が、彼らの話を聴くこと。
ただ、この聴き方にちょっとした
コツがあります。

大事なことはたった一つ。
「信じて聴く」こと。
疑いを持って聞くのではなく、
信じて聴く。

これができると、流れが変わります。
雰囲気のいい会社へ向けての一歩。
 社長の信じて聴く姿勢で、 聞き上手な
リーダーが育ち、雰囲気のいい会社
へと向かって行きますように!


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2018年6月11日月曜日

【イラッとした時の感情の取り扱い方】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


紫陽花が雨に映える季節となった
6月中旬。
どんな1週間のスタートを切られた
でしょうか?

前回のブログで、幹部にイラッとした
際の「捉え方と問いの立て方」をお伝え
しました。

ただ、そうは言っても、イラッと
した感情が収まってこないことには
冷静に考えることはできません。

そこで、最初にやるべきはこれ。
【イラついた感情は、散らしてから
整える】です。

体(頭)の中に燃え盛る炎がある
時は、勢いが強いので、無理やり
整えようとしても簡単には鎮火して
くれません。

まずは、「間をとる」こと。
スポーツでも試合の流れを変えたい
時には、タイムアウトをとったり、
選手を変えたりしますよね。
自分の感情の流れを変えるにも
この「間をとる」ことは有効です。

イラッとした感情を放っておくと、
言ってはいけない事を口走ったり
やってはいけない突発的な行動を
とってしまいかねません。
社員は、社長の怒ったときの表情は
敏感にキャッチしています。

心当たりがある方は多いのでは
ないでしょうか?

具体的には、視線を外す。
空を見上げる。外の空気を吸う。
その場を一旦離れる(可能なら)。
何か飲む、等々。

つまり、目に入るものを変えたり、
耳に入るものを変えたり、口に入る
ものを変えたり、鼻で感じるものを
変えたり、肌感覚で感じるものを
変えたり、五感で受け取る情報を
変えることで、感情を一旦散らす
こと。

その上で、深呼吸して息を整えると
頭が冷静に働きやすくなります。
ゆっくり吐くことが大事なので、
吐く:吸う が、21位の
割合を目安に。

例えば、ゆっくり10秒吐いて、
5秒吸う位の感覚で。

呼吸が整うと、副交感神経が優位と
なり、体がリラックスします。

その上で、前回のブログでお伝え
したように、①自責で考え、②ズレを
修正し、ベクトルを合わせるチャンス
と捉え、③必要な問いを持てば、鬼に
金棒。

もう、感情的になって失敗する心配を
する必要はありません。

イラついた感情は、散らしてから
整える。
是非、お試し下さい。

幹部が目指す姿に育ったイメージを
持ちながら、紫陽花を愛でる位の
気持ちの余裕を持って、梅雨も笑顔で
過ごして行きましょう!


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2018年6月8日金曜日

【幹部にイラッとした時の対処法】

こんにちは。
社長の社外女房役、
聴く力コンサルタントの安田剛です。


あなたの会社にはどんな幹部が
いらっしゃるでしょうか?

いつも期待通りかそれ以上の働きを
してくれる人。
逆に期待値を下回りがちな人。

さらには、いつもはいい仕事をする
のに、ごく稀に、期待はずれな
行動を示す人とかもいるのでは
ないでしょうか。

あなたが幹部の行動にイラッとする
ことがあるとしたら、誰のどのような
行動に対してでしょうか?

是非、イメージしてみて下さい。
思い浮かぶ幹部がいた場合、その
イラッとしたきっかけは何でした
でしょうか?

例えば・・・
些細なこともお伺いを立ててくる
姿勢に、幹部なんだから、そんなこと
自分で考えて判断しろよ!とか。

いい時は、抜群の仕事をするものの
気分にムラがあって、たまに大事な
ところで、成果物の完成度が低い
場合があるとか。

言われたことは確実にやるものの、
幹部だからこそ、勝負して欲しい
ときに、自らリスクをとろうと
しないとか。

イラッとするということは、相手の
行動がこちらの期待値を下回っている
ということ。

それは、同時にその幹部とのズレを
改善するチャンス。

そんな時、自らにこんな問いかけを
してみることが役立ちます。

「今、彼(彼女)に期待している
ことは何か?」

「その期待は、今の彼(彼女)に
対して現実的なものか?」

「その期待は、彼(彼女)に伝わる
まで伝えてきたのだろうか?」

「元々彼(彼女)にはどんな幹部に
なってほしいと思っているのか?」

「その目指して欲しい姿に対して
今の彼(彼女)は何合目位にいると
お互い認識しているのか?」

「その認識を合わせる為の努力が
足りなかったのだとすると、今後
どういうことができるのか?」

大事なことは3点。
1点目は、自責で考えること。
2点目は、ズレを修正し、ベクトルを
合わせるチャンスと捉えること。
3点目は、必要な問いを持つこと。

イラッとした感情は、どうしたら
いいんだ??
という点に関しては、また次回に。

まずは、上記の問いの中で「これ
使えそう!」と思ったものからでも
良かったらご活用下さい。


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